天ぷらしぐれ
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2022年04月28日
あかいカニの家②
② それから七日間浩太は賢治兄さんといっしょにカニに乗って夜の街を歩き回りました。 一晩中兄さんと遊びまわって帰ってみると まだほんの...
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2022年01月23日
あかいカニの家①
雲垂れて 路地に湧き出す 蟹の赤 くもたれて ろじにわきだす かにのあか ① そのころ十才になったばかりの浩太こうたの一家は空襲が激し...
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2021年12月15日
短編ファンタジー集|天ぷらしぐれ「川鯉がザブ」④
雨を吸ったせいか少し前から清水老人の服はさかなの臭いが強くなっていることは温郎も感じていました。 「これもしかしてさかな...
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2021年11月15日
短編ファンタジー集|天ぷらしぐれ「川鯉がザブ」③
温郎はすっかり話に引き込まれていました。知らないうちに口を大きく開けて息を話しに集中していました。清水老人の話を聞いてい...
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2021年11月02日
短編ファンタジー集|天ぷらしぐれ「川鯉がザブ」②
ところが清水老人は「私はたぶん今日あたりいなくなるからね。そうしたらこのベンチは温郎、おまえが引き継げばいい。」と言うの...
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2021年09月24日
短編ファンタジー集|天ぷらしぐれ「川鯉がザブ」①
川鯉に ざぶと裂けたる 梅雨の空 かわごいに ザブとさけたる つゆのそら そこは外房の海辺の小さな町に流れ...
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2021年08月20日
短編ファンタジー集|天ぷらしぐれ「あかねやま交番所」
のっそりと バス横たわる 浜ぼうふう のっそりと バスよこたわる はまぼうふう ※注釈 ぼうふうは俳句では春の季語になっ...