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2021-09-06

今月の俳句「八月」2021

ミニトマトの絵

いろいろと 長き八月 聖火落つ

今年の夏は例年よりも何か長く感じられる。それはいろいろとあったせいだろう。
コロナに オリンピック、西日本の水害などなど そして陽気も例年とは変則的で梅雨明けが早いと想ったら再び梅雨に後戻りしたような時期が来たりして わたしには 長い八月であった。

 

 

蝉時雨 全山ものみな 合掌す

墓参りに行くとお寺の裏山はもう蝉時雨に包まれている。
まるで一枚の音の絨毯をかぶせたようである。
場所がらか それ自体が何か音のマントラ、念仏のようにも聞こえてくる。

 

 

アマゾンの 竜次々と 天の川

アマゾンの地域の部族ではアマゾンから立ち上る雲が天の川に上がってあめを降らすという。
また天の川の水があふれてアマゾンになったという。
アマゾンと天の川は彼らの間では深く結びついているようだ。

 

 

 ペチャクチャと 軒の雨音 とろろ汁

サイダーの 大滝のごとはじけおり

サイダーのはじける音を大瀧、つまり大きな滝のようだという比喩と共に 大瀧は 大滝詠一の大滝とも掛け言葉になっている。
70年代に大滝詠一はサイダーのコマーシャルソングをいくつも作っている。
彼の作る音楽そのものがまた炭酸のようにはじけているのだ。

 

 

ひと房の 暗き森たる 葡萄かな

彼らにも 大小ありて ミニトマト

ミニトマトと行ってもその中にはミニミニトマトと言いたいようなごく小さなものもあれば、標準よりも大きなものも混じっていて いろいろである。

 

 

銀色か 蟻には蟻の路が在り

知人がトイレに入っていたときに 蟻が部屋の片隅を行進していくのを見かけて驚いたという。
甘いものをこぼした経験はなかったのてなぜここに蟻がと思って年配者に聞くと、
「甘いものがなくともそういうことはあるのよ。蟻には蟻の路というものがあるの」
と言われたとのこと。
そういわれればそんな気がしてくる。
冒頭の銀色かというフレーズは昔「銀色の路」という歌があり それに掛けたもの。

作詞:塚田茂 作曲:宮川泰 発売日:2004/02/25

この歌の歌詞は

遠い遠い はるかな道は
冬の嵐が 吹いてるが
谷間の春は 花が咲いてる
ひとり ひとり 今日もひとり
銀色の はるかな道

ひとりひとり はるかな道は
つらいだろうが がんばろう
苦しい坂も 止まればさがる
続く続く 明日も続く
銀色の はるかな道

という歌詞である。コロナのきびしい状況にあって 聞いてみるとじんと来るものがある。
特に「苦しい坂も 止まればさがる」というフレーズは どこか 心に残るものがある。

 

 

秋の蝉 都ナンバー 去りし浜

かなかな ひぐらしは秋の蝉の一つあろう。

浜辺では比較的蝉の声を聞くことが少ないが、先日はじめて台所にいたときに  かなかな ひぐらしを聞いた。
これを聞くとなにかしみじみとした気持ちになる。
お盆やお盆休みには御宿町の海にも東京から多くの人が押し寄せた。
「みんな 都ナンバーばかりだよ。」という話をよく聞いたものだったが それもようやく落ち着いて 静かな浜がもどりつつあるようだ。

 


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